WEB問題集
contoso.com ドメインには、Windows Server 2025 を実行するドメイン コントローラー DC1 と DC2 があります。PDC エミュレーター、RID マスター、インフラストラクチャ マスターの各操作マスター (FSMO) ロールはDC1 が保持しています。
DC1 がハードウェア障害で停止し、復旧の見込みはありません。管理用ワークステーションから次のコマンドを実行しましたが、DC1 に接続できないためエラーになりました。
Move-ADDirectoryServerOperationMasterRole -Identity DC2 -OperationMasterRole PDCEmulator,RIDMaster,InfrastructureMaster3 つのロールを DC2 に移す必要があります。次に実行すべき操作はどれですか。
解説
【正解: B】の理由
-Force は、ロールの転送ではなく引き継ぎを行うことを示すスイッチです。転送は現在の保持者が応答できる場合にだけ成立するため、DC1 が復旧不能な本シナリオでは -Force なしのコマンドは必ず失敗します。-Force を付けたコマンドレットは、まず正常な転送を試み、それが不可能な場合にロールを引き継ぎます。-Identity には、ロールを受け取るディレクトリ サーバーである DC2 を指定し、複数のロールはコンマ区切りでまとめて指定できます。このコマンドレットは Active Directory モジュールが使える任意のドメイン参加コンピューターからリモート実行できます。
【他選択肢が違う理由】
- A: 接続できない原因は資格情報の不足ではなく現在の保持者が応答しないことなので、-Credential を追加しても転送は成立しません。
- C: -Identity にはロールを受け取るサーバーを指定します。復旧不能な DC1 を指定すると、移動先が存在しないことになります。
- D: Move-ADDirectoryServer はドメイン コントローラーを別のサイトへ移動するコマンドレットで、操作マスター ロールは移動しません。
【参考】
contoso.com ドメインには、Windows Server 2025 を実行する書き込み可能なドメイン コントローラー DC1 があります。低速な WAN リンクで接続された支社に、Windows Server 2025 のメンバー サーバー DC2 を追加のドメイン コントローラーとして昇格します。昇格時に WAN を流れる初期レプリケーションのトラフィックを最小限に抑える必要があります。DC2 では次のコマンドを実行する計画です。
Install-ADDSDomainController -DomainName contoso.com -InstallationMediaPath C:\IFM -DatabasePath C:\Windows\NTDS -SysvolPath C:\Windows\SYSVOLAD DS サーバーの役割は DC2 に追加済みです。-InstallationMediaPath に指定するインストール メディアを用意する必要があります。どの操作を行いますか。
解説
【正解: A】の理由
メディアからのインストール (IFM) は、昇格時にネットワーク経由で複製するデータ量を減らす仕組みです。インストール メディアは昇格する側では作成できず、Windows Server バックアップまたは別の既存の Windows Server コンピューター上の ntdsutil.exe で作成する必要があります。ntdsutil の ifm メニューで create sysvol full を実行すると、Active Directory データベースと SYSVOL を含むメディアが指定したフォルダーに書き出されます。これを昇格対象のサーバーへコピーし、-InstallationMediaPath にローカル パスを指定します。
【他選択肢が違う理由】
- B: インストール メディアは昇格対象のサーバーではなく、既存のドメイン コントローラー上で作成します。DC2 には複製元となるデータがありません。
- C: RetainDCMetadata は降格時にドメイン コントローラーのメタデータを残すスイッチであり、インストール メディアは生成しません。
- D: DNS ゾーン ファイルはインストール メディアではありません。IFM メディアには Active Directory データベースと SYSVOL が含まれている必要があります。
【参考】
contoso.com ドメインの運用手順書を整備しています。手順書では、Active Directory データベースの既定の配置先を C:\Windows\NTDS、SYSVOL の既定の配置先を C:\Windows\SYSVOL と記載しています。Windows Server 2025 を実行するサーバーに対して行う各操作に、ADDSDeployment モジュールの適切なコマンドレットを割り当ててください。
| ステートメント | 選択 |
|---|---|
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既存のドメインに参加済みのメンバー サーバーを、追加のドメイン コントローラーとして昇格する
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インストール設定を構成せず、昇格の前提条件のチェックだけを実行する
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ドメイン コントローラーから AD DS を削除し、メンバー サーバーに戻す
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解説
【正解マッチング】
| 操作 | コマンドレット |
|---|---|
| 既存のドメインに参加済みのメンバー サーバーを、追加のドメイン コントローラーとして昇格する | Install-ADDSDomainController |
| インストール設定を構成せず、昇格の前提条件のチェックだけを実行する | Test-ADDSDomainControllerInstallation |
| ドメイン コントローラーから AD DS を削除し、メンバー サーバーに戻す | Uninstall-ADDSDomainController |
【ポイント】
ADDSDeployment モジュールの各インストール コマンドレットには、対応するテスト コマンドレットが用意されています。テスト コマンドレットは前提条件のチェックのみを実行し、インストール設定を構成しません。Test-ADDSDomainControllerInstallation の引数は Install-ADDSDomainController と同じですが、SkipPreChecks だけは使用できません。昇格の際は、データベースとログの既定の場所が C:\Windows\NTDS、SYSVOL の既定の場所が C:\Windows\SYSVOL になり、必要に応じて DatabasePath、LogPath、SysvolPath で変更します。降格は Uninstall-ADDSDomainController で行い、追加のドメイン コントローラーの降格にはドメイン管理者の資格情報が必要です。
【参考】
Windows Server 2025 のドメイン コントローラー DC1 を昇格し、contoso.com の DNS ゾーンを Active Directory 統合ゾーンとして構成しました。ゾーン データはディレクトリ パーティションに格納されるため、C:\Windows\System32\dns フォルダーのゾーン ファイルは使用しません。Set-DnsServerPrimaryZone の -ReplicationScope に指定できる各値と、その値が示すレプリケーションの範囲を対応付けてください。
- Forest
- Domain
- Custom
- Legacy
解説
【正解マッチング】
| -ReplicationScope の値 | レプリケーションの範囲 |
|---|---|
| Forest | フォレスト内の全 DNS サーバー |
| Domain | ドメイン内の全 DNS サーバー |
| Legacy | ドメイン内の全 DC (Windows 2000 互換) |
| Custom | 指定したディレクトリ パーティション |
【ポイント】
Active Directory 統合ゾーンは、ゾーン データをディレクトリ パーティションに格納し、そのパーティションを保持するドメイン コントローラー間で複製されます。Forest を指定すると、ゾーンは ForestDnsZones ディレクトリ パーティションに格納され、フォレスト内の AD DS ドメイン コントローラーで実行されているすべての DNS サーバーへ複製されます。Domain は DomainDnsZones ディレクトリ パーティションに格納し、そのドメイン内の DNS サーバーだけに複製します。Legacy は Windows 2000 との互換性のためのスコープで、ゾーン データをドメイン ディレクトリ パーティションに格納するため、DNS サーバーではないドメイン コントローラーにも複製され、複製範囲が広くなります。Custom は利用者が作成したカスタム ディレクトリ パーティションを使う場合の値で、-DirectoryPartitionName でパーティション名を指定します。
【参考】
contoso.com の既存ドメインに、Windows Server 2025 のメンバー サーバー DC3 を追加のドメイン コントローラーとして昇格します。DC3 はドメインに参加済みで、Domain Admins グループのメンバーとしてサインインしています。Active Directory データベースは C:\Windows\NTDS、SYSVOL は C:\Windows\SYSVOL という既定の場所を使います。次の作業を正しい順序に並べ替えてください。
- Install-ADDSDomainController で昇格
- Install-WindowsFeature で AD DS 役割を追加
- Test-ADDSDomainControllerInstallation で確認
- TCP/IP で優先 DNS サーバーを構成
- _msdcs の SRV レコード登録を確認
解説
【正しい順序】
- TCP/IP で優先 DNS サーバーを構成
- Install-WindowsFeature で AD DS 役割を追加
- Test-ADDSDomainControllerInstallation で確認
- Install-ADDSDomainController で昇格
- _msdcs の SRV レコード登録を確認
【ポイント】
昇格するサーバーは、ドメインの DNS 名を解決できる必要があります。NoDnsOnNetwork を指定しない既定の動作では、ネットワーク アダプターの TCP/IP クライアント設定に指定した優先 DNS サーバーへ問い合わせるため、既存のドメイン コントローラーを指すよう先に構成します。次に Install-WindowsFeature で AD-Domain-Services を追加します。続いて Test-ADDSDomainControllerInstallation で前提条件のチェックだけを実行し、問題がなければ Install-ADDSDomainController で昇格します。昇格が完了して再起動した後、ドメイン コントローラーを検索するための SRV レコードが登録されたことを DNS マネージャーや nslookup で確認します。
