【PCA】WEB問題集:クラウドソリューションアーキテクチャ設計編

WEB問題集

PCA#1(designing)

金融系SaaS事業者がオンプレミスのモノリスをGoogle Cloudへ移行します。日次バッチが17時間に達しメンテナンス枠を超過しており、リリース頻度を週1から日次へ高める方針です。データ層はPostgreSQL 14、シングルライターで運用しています。アーキテクチャの初期判断として最も適切なものはどれですか。

ディスカッション 0

正解:A

正解の根拠

Google Cloud Adoption Framework と Migration to Google Cloud のガイダンスでは、まずワークロードを稼働させ、評価データを得てから最適化することを推奨しています。リフト&シフト後にバッチ分解やデータ層リファクタを段階適用することで、リスクを抑えつつ目的を達成できます。

戦略初期コストリスク
Rehost
Refactor

不正解の理由

  • B: 一括書き換えはビジネス停止リスクが大きく、Firestoreはリレーショナル整合性を要する金融処理に不向きです
  • C: Bigtableは行キー設計が前提のNoSQLで、PostgreSQL互換ではないため移行計画が破綻します
  • D: クラウド移行方針自体に反し、メンテナンス枠超過の根本解決になりません

参考:Migration to Google Cloud

PCA#2(designing)

グローバルEC企業が、欧州・北米・アジアの3リージョンへ同時展開します。ユーザーの注文整合性は強整合性が必須で、在庫の二重販売は許容されません。読み取りは秒間50万、書き込みは秒間2万、SLOは99.99%です。データストアの最適解はどれですか。

ディスカッション 0

正解:A

正解の根拠

Cloud Spanner はグローバル分散かつ外部整合性 (external consistency) を提供する唯一のマネージドRDBです。マルチリージョン構成は 99.999% SLA に対応し、強整合トランザクションで在庫の二重販売を防げます。

サービス整合性水平書き込み
Spanner外部整合あり
Cloud SQL単一ライターなし

不正解の理由

  • B: Cloud SQL は単一ライターで、グローバル書き込み20kQPSと強整合の同時達成は困難です
  • C: Firestore はドキュメント整合性は強いが、リレーショナルな在庫トランザクションには表現力が不足します
  • D: Bigtable は結果整合のレプリケーションで、在庫整合性の保証が弱くなります

参考:Spanner instance configurations

PCA#3(designing)

製造業の IoT プラットフォームで、世界中の30万台のセンサーから毎秒200万件の時系列メトリクスを取り込みます。直近24時間はミリ秒級でクエリしたく、過去2年は分析用に保持します。最適な取り込み・保管設計はどれですか。

ディスカッション 0

正解:A

正解の根拠

Bigtable は時系列の高スループット書き込みと低レイテンシ読み出しに最適で、BigQuery は長期分析に向きます。Pub/Sub と Dataflow を組み合わせることで取り込みのバッファリング、変換、両方への配信を実現できます。

用途サービス
ホット時系列Bigtable
長期分析BigQuery
取り込みPub/Sub + Dataflow

不正解の理由

  • D: Cloud Functions の同期処理は急激なバーストで詰まり、JSON 保管はクエリ性能が劣悪です
  • B: Cloud SQL は秒間200万件の書き込みに耐えられず、垂直スケールに限界があります
  • C: Firestore はドキュメント DB で時系列の高スループット書き込みに最適化されていません

参考:Time-series database on GCP

PCA#4(designing)

SaaS 企業が複数チームで Google Cloud を利用するため、共通のネットワークを集中管理しつつ、各チームに独立したプロジェクトでワークロードを動かさせたいと考えています。組織ポリシーで VPC の作成権限はネットワークチームに限定したい場合、最適な設計はどれですか。

ディスカッション 0

正解:B

正解の根拠

Shared VPC はホストプロジェクトでネットワーク・サブネット・ルート・ファイアウォールを集中管理し、サービスプロジェクト側にコンピュート権限を委譲する設計パターンです。チーム間の独立性とネットワークガバナンスを両立できます。

機能Shared VPCVPC Peering
集中管理ありなし
推移可能ありなし

不正解の理由

  • A: 同じプロジェクト共有はIAMの分離が崩れ、課金やクォータも混在し統制困難です
  • C: Peering は推移しないため網状になり、メッシュ管理が指数的に複雑化します
  • D: 組織レベルの VPC という構成要素は存在せず、VPC は常にプロジェクト所属です

参考:Shared VPC overview

PCA#5(designing)

オンプレミスのデータセンターと Google Cloud を 99.99% の可用性で接続する必要があります。トラフィックは 8Gbps、平均レイテンシ 2ms 以下が要件で、暗号化はアプリケーション層で実施済みです。設計上必須となる要素を 2 つ選んでください。

(2つ選択)

ディスカッション 0

正解:B, C

正解の根拠

99.99% Dedicated Interconnect SLA を達成するには、2 つのメトロ × 2 エッジ アベイラビリティ ドメインで合計 4 VLAN アタッチメントが必要で、Cloud Router の BGP セッションにより自動フェイルオーバーが構成されます。両者は SLA を満たすための必須要素です。

SLA必要トポロジ
99.9%1 メトロ × 2 EAD
99.99%2 メトロ × 2 EAD

不正解の理由

  • A: 接続を 1 本に絞ることは冗長性の放棄で、99.99% SLA を満たせません
  • D: HA VPN フォールバックは設計として有効ですが、Interconnect を使わない判断は 2ms レイテンシ要件を満たせません

参考:Dedicated Interconnect overview