【SAP-C02】WEB問題集:ワークロード移行とモダナイゼーション編

WEB問題集

SAP-C02#1(migration)

ある製造業の企業は、オンプレミスのデータセンターで稼働している約 500 台の VMware ESXi 上の Windows および Linux サーバーを AWS へ移行する計画を立てています。アプリケーションの大部分は再アーキテクチャを行わない Rehost 戦略を採用し、ダウンタイムは可能な限り短くする必要があります。継続的なブロックレベルレプリケーションを行いつつ、本番カットオーバーの直前まで業務を継続したいと考えています。運用負荷を最小化しつつこの要件を満たす移行サービスはどれですか。

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正解:A

正解の根拠

大規模かつダウンタイムを最小化する Rehost (lift-and-shift) には、AWS Application Migration Service (MGN) が推奨されます。MGN はソース上のエージェントが継続的にブロックレベルでレプリケーションを行い、カットオーバーの直前までソースを稼働させたまま AWS 側でテスト起動を繰り返せます。

サービス主用途レプリケーション
MGNRehost 移行継続ブロックレベル
DRSDR (継続レプリケーション)継続ブロックレベル
DataSyncファイル/オブジェクト転送スケジュールベース
SMS非推奨 (MGN へ移行)スナップショット

不正解の理由

  • B: DataSync はファイル転送用であり、サーバー全体の Rehost には不向きで継続ブロック同期も提供しません。
  • C: SMS は廃止予定で、AWS は MGN への移行を公式にアナウンスしておりサポート対象外となります。
  • D: Snowball はオフライン物理転送のため継続レプリケーションは行えずダウンタイムが大きくなります。

参考:AWS Application Migration Service ユーザーガイド

SAP-C02#2(migration)

ある金融サービス企業は、オンプレミスで 12 TB の Oracle データベースを稼働しており、これを Amazon Aurora PostgreSQL へ移行する予定です。スキーマやストアドプロシージャの大部分を変換する必要があり、移行期間中は本番系のダウンタイムを最小化したいと考えています。テーブル、ビュー、PL/SQL の変換とデータ移行を組み合わせて実現する最適な手順はどれですか。

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正解:B

正解の根拠

Oracle から Aurora PostgreSQL は異種 (heterogeneous) DB 移行であり、SCT でスキーマ・PL/SQL を変換し、DMS で初期ロードと CDC (Change Data Capture) を組み合わせることで、ダウンタイムを最小化したカットオーバーが可能です。

役割ツール
スキーマ・コード変換AWS SCT
初期ロード+継続変更同期AWS DMS (Full Load + CDC)
互換性評価SCT Assessment Report

不正解の理由

  • A: Oracle と Aurora PostgreSQL は異種 DB であり、ホモジニアス移行タスクは成立せず変換も不可能です。
  • C: Data Pump 単独では PL/SQL や独自関数の変換ができず、PostgreSQL でそのまま動作しません。
  • D: Aurora PostgreSQL は Oracle のリードレプリカにはできず、構成自体が成立しません。

参考:AWS Database Migration Service ユーザーガイド

SAP-C02#3(migration)

ある小売企業は、オンプレミスにある約 800 TB の過去 10 年分の販売データを Amazon S3 へ一括移行する必要があります。社内ネットワークの上限は 1 Gbps で、業務時間帯はネットワーク帯域を商用システムが優先利用しています。移行期間は 6 週間以内とし、もっとも実用的な手段はどれですか。

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正解:C

正解の根拠

1 Gbps 回線で 800 TB を転送するとフル帯域でも約 74 日かかり、業務時間中の制限を考慮すると 6 週間に収まりません。AWS Snowball Edge Storage Optimized は 1 台あたり最大 80 TB の物理デバイスをオフライン配送するサービスで、複数台同時注文により短期間で大量データを移行できます。

選択肢適用シーン
DataSync~ 数十 TB 程度のオンライン転送
Storage Gateway継続的なハイブリッド連携
Snowball Edge数百 TB 〜 PB 級のオフライン移行
Direct Connect常時必要な専用接続

不正解の理由

  • A: 1 Gbps では 800 TB を 6 週間に収めるのは現実的ではなく、業務時間制限でさらに長期化します。
  • B: ファイルゲートウェイは継続ハイブリッド利用向けで、初期一括移行のスループットには適しません。
  • D: Direct Connect の短期プロビジョニングは現実的でなく、開通だけで数週間かかる場合があります。

参考:AWS Snowball Edge ユーザーガイド

SAP-C02#4(migration)

ある SaaS 企業は、長年運用してきた .NET Framework 4.x のモノリスを Windows IIS 上で動かしています。これを AWS 上のコンテナとしてリファクタしたいですが、コードベースの大幅な書き換えは避けたいと考えています。アプリケーションを分析し、コンテナイメージと Kubernetes/ECS 用デプロイメニフェストを自動生成する AWS サービスはどれですか。

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正解:A

正解の根拠

AWS App2Container (A2C) は、既存のオンプレ Java または .NET アプリケーションを分析してコンテナ化し、ECS や EKS 向けの CloudFormation/デプロイ定義を自動生成するための CLI ツールです。Replatform/Refactor の支援に最適です。

サービス主目的
App2Container既存アプリのコンテナ化自動生成
Copilot CLI新規コンテナワークロード開発
App Runnerコンテナ/ソースの簡易ホスティング
Beanstalkマネージド PaaS

不正解の理由

  • B: Copilot は新規アプリ向けで、既存モノリスの分析や自動コンテナ化機能を提供しません。
  • C: App Runner はコンテナ実行環境で、既存アプリの解析やコンテナ化機能は備えていません。
  • D: Beanstalk Multicontainer は分析機能を持たず、結局手動コンテナ化が必要となります。

参考:AWS App2Container ユーザーガイド

SAP-C02#5(migration)

ある企業は、オンプレミスの Windows Server 2012 上で稼働する SMB ファイル共有 (約 40 TB) を AWS に移行します。Active Directory 統合、ファイル権限 (NTFS ACL) の維持、SMB クライアントからの透過的アクセスが必要です。マネージド型でもっとも適切な移行先と移行手段の組み合わせを 2 つ選んでください。

(2つ選択)

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正解:A, B

正解の根拠

Amazon FSx for Windows File Server は SMB プロトコル、Active Directory 統合、NTFS ACL を完全にサポートするマネージド Windows ファイルシステムです。AWS DataSync は Windows ACL を保持したまま FSx for Windows へ転送できるため、組み合わせて利用するのが定石です。

サービスプロトコルAD/ACL
FSx for WindowsSMB対応
FSx for LustrePOSIX/Lustre非対応
EFSNFS非対応
S3 File GatewaySMB/NFS制限あり

不正解の理由

  • C: EFS は NFS であり Windows の SMB/NTFS ACL 要件に直接合致せず、追加の変換層が必要です。
  • D: FSx for Lustre は HPC 用 POSIX ファイルシステムで SMB/AD はサポートしていません。
  • E: S3 File Gateway は完全な NTFS ACL 保持ができず、要件を満たすマネージド共有にはなりません。

参考:FSx for Windows へのファイル移行